
Kazuma Y.
彭州市にて
今週は彭州市(PengZhou)政府と打ち合わせをしてきました。
彭州市は四川省成都市に位置する県級市。2008年5月12日に発生した四川大地震(da dizhen)では橋の崩落などにより10万人が孤立したと言われています。人口は約80万人、北海道石狩市と姉妹都市提携をしています。
市政府の所在地、天彭鎮は古い蜀文化の中心地の1つとして“天府金盆”(土地が肥沃で資源が豊かなところ)、“蜀漢名区”(四川省の名所)と讃えられています。
彭州市は「成都市北郊の資源の宝庫」、「近代的な医薬産業の故郷」、「石油化学工業の新興都市」、「“第11次五カ年計画”の中等都市」、「休日レジャーの地」という5つの要素で概括できるとのこと。
打ち合わせ後に、漢方の生薬の栽培や管理についても学んできました。

最高峰4,984mの龍門山脈が西側に位置し、南西部はチベットまで繋がっています。ここに降る雪が溶けて雪解け水となり、大地に注ぐ。そのおかげもあり、非常に肥沃な土地の上で生薬の栽培が行われいるのです。
地図画像の下泉村というところで、見学をさせて頂きました。
見渡す限り生薬の畑が広がります。漢方となる植物は土地の栄養をかなり吸収して育つので、一度栽培すると畑を休ませなければならないそうです。それだけ、栄養が詰まった植物ということでしょうね。

上の画像は、川芎(ChuanXiong, 英名:Cnidium officinale)と呼ばれる植物です。日本では北海道でも栽培されるようです。

様々な種類の川芎が漢方になっていました。

中国では漢方のグレードや採取量に応じて、政府が価格設定管理をしているようです。また、投資会社から資金を得て、産業としてしっかり保護しながら育てていこうとしているのが分かります。

これは本草綱目です。もちろん川芎も掲載されています。

川芎の具体的な効能については、色々と論文などを読み込んでみたいと思います。何か分かれば後日アップします。
生薬をデータベース化し、AIを用いて体質に合わせた個人個人のカスタマイズが可能であれば、漢方薬としてではなく、サプリメントに近い形の製品開発が可能かと思います。行政の方に「AI化は考えてますか?」と質問したら、既に着手しているそうで、何か連携が取れないか模索したいと思っています。